犬が雑草を食べたがるのはなぜ?その理由と注意点
2018年02月12日
たまに犬の散歩をしていると、「急に雑草を食べるときがある」という経験をしたことはありませんか?しかし、この行動は別に変わったものではありません。ちゃんとした理由があって食べているのです。では、犬が雑草を食べたがるのはなぜなのでしょうか?
犬は本来雑食である
犬が雑草を食べること自体は、生物学的にみても不思議なことではありません。なぜなら、犬は本来雑食であるからです。なかには「犬は肉食だ」と勘違いしている人もいますが、肉ばかりを食べているとビタミン不足に陥り、さまざまな障害を起こすことがあります。ビタミン不足に陥ると、主に葉酸という成分が足りなくなります。葉酸は人間にも必要な成分で、体内で赤血球を作ったりたんぱく質を分解したりするために必要なものです。赤血球が足りなくなることで、犬でも貧血になることがあります。
また、この葉酸を活用するためにはビタミンCが必要になりますが、人間と違い、犬は体内でビタミンCを作り出すことができます。そのため、葉酸を十分に摂取することができれば体の調子を保つことができるのです。
毛玉を吐き出すため
犬が雑草を食べるための原因として考えられているものには、「グルーミングをして飲み込んでしまった毛玉を吐き出すため」というものがあります。犬は人間と違い、たとえ毎日お風呂に入ってもなかなか清潔に保つことはできません。また、犬は自分自身でクシを使うことはできないので、自分で毛づくろいをしたいときは舐めるしかないのです。このように、グルーミングを行う行為自体は体を清潔に保ったり血行を良くしたりという面で効果があります。
しかし、自分の身体を舐めるときにどうしても毛玉を飲み込んでしまうのです。雑草のなかには先端がツンツンしたものもあるので、そのような雑草を食べることで胃の内部を刺激し、毛玉を吐き出しているといわれています。
薬替わりに食べている場合も
犬が雑草を食べる理由としては、ほかにも「胃の調子が悪いときに食べる」というものがあります。雑草のなかでも特に犬が好んで食べる「イヌ麦」という植物は、胃腸の調子を整えるといわれています。そのようなときは胃腸の調子が悪いときなので、様子をみたり場合によっては病院に連れて行ったりしたほうがいいでしょう。また、人間でも漢方薬として摂取することのあるドクダミも、薬として食べることがあります。
犬が雑草を食べることは悪いことではありません。しかし、雑草のなかには毒があるものや農薬がかかっているものもあるので、食べることでかえって身体の調子を悪くする可能性もあります。現在ではペットショップで「犬の草」などの食べる用の草が販売されています。自分の愛犬を守るためにも、雑草を食べさせるよりはそちらを購入して食べさせるほうがいいかもしれませんね。