愛犬の健康を守りたい!知っておくべき犬のワクチンの種類
2020年06月13日
犬も人間と同じように病気になってしまうことがあります。そんな犬の病気を未然に防ぐ方法として、効果を期待できるのがワクチンです。愛犬の健康を守るためにも、しっかりとワクチンについて理解を深めましょう。この記事では、犬用のワクチンに関する基本的な知識について解説します。
そもそもワクチンって何?
ワクチンとは、ウイルスや細菌に対する抗体を作るためのものです。抗体のないウイルスや細菌が体内に入ってしまうと、病気になってしまう可能性があります。病気にならないようにするためには、抗体を持っておかなければなりません。その抗体を作るためには、一度ウイルスや細菌に感染し、病気にかかる必要があります。とはいえ、抗体を作るためにわざわざ危険な病気にかかるのは現実的ではありません。そこで、病気にかかることのないように、毒性の弱められた病原体が作られました。それがワクチンです。ワクチンを用いることによって、病気になることなく、抗体を作ることができます。
本来、犬の場合は、母親の胎盤からある程度の抗体を受け継いでいます。しかし、年齢を重ねると共に、抗体が弱くなってしまいます。弱くなった抗体を補うためには、犬にもワクチンを使わなければなりません。
犬への接種が義務付けられているワクチン
犬のワクチンの中には、必ず接種しなければならない種類のものがあります。犬にワクチンを接種させるのは面倒だと考える人も中にはいるのですが、これは法律で定められている義務であることに注意しましょう。法律で義務付けられているワクチンは、狂犬病ワクチンと呼ばれるものです。狂犬病は名前に「犬」と入っていますが、人を含むすべての哺乳類がかかり得る病気です。治療法はなく、発症した場合の死亡率は100%です。日本においては、1957年以降発症例はありませんが、海外から病原菌がもたらされる可能性は否定できないため、狂犬病ワクチンの接種が義務化されています。なんらかの病気を抱えている場合に限り、接種の猶予が認められますが、基本的には毎年受けなければなりません。
任意で犬に接種できるワクチン
狂犬病ワクチン以外にも、たくさんの種類のワクチンがあります。これらのワクチンは義務ではなく、任意です。任意ワクチンは大きく2つに分類することができます。まずはコアワクチンです。任意ではあるものの、極めて重要性が高く、すべての犬が接種すべきワクチンです。具体的には、ジステンパーウイルス感染症、パルボウイルス感染症などがあります。もう1つはノンコアワクチンです。こちらは飼育環境などによって感染しやすいと思われる場合に接種が推奨されるワクチンです。
レプトスピラ感染症、犬パラインフルエンザウイルス感染症などがあります。抗体はどんどん弱くなるため、定期的にワクチンを接種しなければなりません。その頻度は犬や飼育環境などによって大きく変動するため、動物病院で相談すると良いでしょう。