知ってた?6種類の日本犬
2017年12月02日
日本の気候や風土に合った犬として古くから日本で暮らす「日本犬」は今や海外からも注目を集め、人気の犬種となっています。そこで、国から天然記念物としての指定を受けている6種類の日本犬が持つ、それぞれの特徴と魅力についてご紹介します。
最もポピュラーな柴犬
国内で飼われている日本犬の中で最も多い犬種が柴犬です。柴犬には細身で狐顔と呼ばれる縄文柴犬、丸味があり狸顔と言われる信州柴犬のほか、赤い被毛を持つ美濃柴犬、頭の上方に小さめの耳を持つ山陰柴犬、長野県の川上村に伝わる川上犬という絶滅が危惧された3種類の柴犬もいます。さらに愛玩用として交配し繁殖された小型の豆柴も柴犬の一種です。
被毛の色もさまざまで一番多く見られる赤毛の柴犬は顔の下や胸部、お腹のあたりに白い毛を持った特徴をしています。全身が白毛の柴犬や、目の上に白い斑点を持った黒毛の柴犬、赤と白と黒が混ざった胡麻カラーの柴犬もいます。
また尾の形にも特徴があり、尾の巻き方や巻く向きなどでもさまざまな個性を発揮しているのです。
どの種類の柴犬も一般的には飼い主への忠誠心が高く人懐っこい性格をしています。しかし一方で他者に対しては警戒心が強く、物覚えが良いため番犬として適した犬とも言われているのです。
寒い地方の北海道犬、秋田犬
北海道と秋田県といった日本の中でも寒い地域が原産となっている日本犬が北海道犬と秋田犬です。
もともとは北海道の先住民であるアイヌ民族によって飼われていた犬種であることからアイヌ犬とも呼ばれている北海道犬は、きりりと吊り上がった目と小さく三角の形をした耳が特徴です。勇敢で我慢強く、飼い主に忠実な性格をしていて優しい顔立ちをしていますが、パワフルで気性が激しい面を持っている犬もいます。
日本犬として最初の天然記念物指定を受けた秋田犬は6種類の犬種の中で唯一の大型犬です。もともとは闘犬や狩猟犬として活躍していましたが、その後、家庭犬として飼われるようになりました。他の日本犬と同様に、飼い主に対して忠実ですが、知らない人や他犬に対して強い攻撃性を持っている犬もいます。くるりと丸まった巻き尾が特徴的でバランスの良い体のプロポーションが魅力の1つです。
甲斐犬、紀州犬、四国犬も
北海道犬以外の中型の日本犬として甲斐犬や紀州犬、四国犬がいます。
山梨県原産の甲斐犬は立ち耳で虎毛が特徴的な犬種です。警戒心が強い反面、温和な性格をしていると言われています。信頼した人に対しては非常に従順に接し、甘えるしぐさを多く見せる犬も少なくありません。
三重県から和歌山県にかけての地域が原産となっている犬種が紀州犬です。筋肉質な体と筋の通った鼻、長めの毛におおわれた尾が特徴で人懐っこく穏やかな性格をしています。勇敢で忠誠心が強いことから家族を守ろうとする一面もあると言われています。
高知県を中心とした四国が原産である四国犬は、オオカミのような野性的な外見と引き締まった体形が特徴敵です。飼い主に対して異常なまでの忠実さを表すことが少なくありませんが、その分、他者や他犬に対して強い警戒心を見せ、攻撃的になることもあります。体力があり、特に持久力に秀でた犬種です。