飼う前に押さえておきたい!生後一年までの猫の育て方
2018年07月28日
小さくてかわいい子猫は見ているだけで癒される存在です。しかし、子猫は成長真っ盛りの時期であり、食事や健康面で配慮が必要なこともあります。そこで、生後一年までの間子猫をどのように育てたらいいのかについて説明します。
子猫から飼う場合の注意点
猫を飼うときには、食事やトイレがスムーズにできるようしつけをする必要があります。同時に使いやすいアイテムをそろえておくことも重要です。エサ用や水用の容器はひっくり返ったり落として割れたりしないような、ある程度丈夫で安定感のあるものを用意しましょう。そして、水はいつでも新鮮なものが飲めるように専用の容器を用意しておいたほうが賢明です。他にも爪とぎのできるアイテムを用意しておくほか、少し大きくなってきたら上下運動ができるようなキャットタワーを置いてあげると運動不足も解消できます。トイレのしつけも猫を飼うためには大切なポイントですが、猫はもともと砂や土などのあるところに排せつし、それを隠すのが習性のひとつです。そのため、猫のトイレに猫砂を入れ、落ち着いた場所で排せつできるように環境を整えてあげれば、意外とすんなり用意したトイレで排せつしてくれるようになることもあります。もし、トイレをしたそうにそわそわしている様子がみえたら、そっと用意したトイレに入れてあげるといいでしょう。また、猫は「トイレが汚れている」「落ち着かない場所にある」「砂の感覚が好みではない」など、なにか気に入らないことがあるとトイレで排せつしてくれないこともあります。トイレは常に清潔に保ち、猫が安心して用を足せるようにしておくことが大切です。健康面に関しては、まず動物病院で健康診断を受けることも重要になります。特に、保護した猫を飼う場合は経歴が分からないため、早めに診ておいてもらったほうが安心です。もし、寄生虫に感染していることが分かった場合は駆虫し、予防できる感染症はワクチン接種を受けるなど、最低限の健康管理はしておきましょう。
生後一年までのご飯の変化
猫も人間と同様に生まれたときはお母さんの母乳を吸って育ちます。その後、離乳して徐々に大人と同じ食事ができるようになります。そのため、どの時期から飼い始めるかによって与える食事も違ってくるのです。生後4週間程度の「生まれて間もない授乳期の子猫」を保護して飼うことになった場合は、子猫用ミルクを飲ませましょう。生後4週間を過ぎると歯が生え始めて離乳期に入ってくるため、徐々にミルクから離乳食に切り替えます。最初は、まだ半固形状の子猫用離乳食や子猫用のキャットフードをふやかして与え、水は別の容器に入れて飲めるようにしておきます。もし、すぐに子猫用のフードになじめないようならば、それまで飲んでいた子猫用ミルクの粉を混ぜるなど工夫してあげるといいでしょう。その後、生後8週程度になると固いフードも食べられるようになるため、子猫の成長に必要な栄養素がバランスよく含まれている子猫用のキャットフードを与えます。子猫が大人になるまでには生後10カ月から1年くらいまでかかる傾向です。それまでは、子猫用のキャットフードを与えますが、小さい時期は一度にたくさん食べることができません。月齢によってエサをあげる回数や量を調節し、生後6カ月くらいになれば1日2~3回程度の回数にしていきます。
子猫時代に気を付けたい病気や体調の変化
子猫のころはまだ消化器官の働きも十分でないこともあり、嘔吐や便が少しやわらかくなることがあります。単なる消化不良や毛づくろいで飲み込んでしまった毛玉を吐く場合や1~2回軟便が出た程度なら心配はありません。しかし、下痢が治まらないときや水のような下痢をする場合は注意が必要です。回虫やコクシジウムなど寄生虫に感染している場合があります。また、下痢とともに発熱や嘔吐などの症状が見られる場合は、猫伝染性腸炎や猫汎白血球減少症など、パルボウイルスによって引き起こされる感染症の可能性も疑いましょう。かかってしまうと高熱や激しい下痢を起こし、免疫力の低い子猫の場合は死亡するリスクも高い病気です。さらに、鼻水やくしゃみ、発熱などの症状が現れ、猫風邪と呼ばれることもある「猫ウイルス性鼻気管炎」も子猫が注意しておきたい病気のひとつです。なお、猫伝染性腸炎や猫汎白血球減少症、猫ウイルス性鼻気管炎はワクチン接種で予防することができます。