猫の歯が抜ける理由とは?対処方法も知っておこう
2019年12月21日
子猫は26本の乳歯を持っており、成猫は30本の永久歯を持っています。猫は歯がほとんどなくても食べることができると言われていますが、命に関わる病気が原因で歯が抜けることもあります。もし急に抜けてしまった時のためにも、猫の歯が抜ける原因やケアの仕方を知っておきましょう。
猫にも歯の生え変わりがある
猫も人間と同じように乳歯から永久歯へ生え変わります。猫は生後2週間くらいから生後1カ月にかけて乳歯が生え揃い、生後3〜6カ月くらいで永久歯に生え変わるのです。歯が生え変わってくるとき、口の中がむず痒くなり、急に何かをかじりだしたり噛み付いたりするようになる場合があります。また、乳歯が抜け落ちてから永久歯が生えるわけではなく、永久歯の横から乳歯が生えきます。子猫の生え変わりの時期に口の中を覗いてみると、乳歯と永久歯が二重に生えている様子を観察することができるでしょう。猫は乳歯をそのまま飲み込んでしまうことが多く、生え変わりに気づかない飼い主も多いです。乳歯が抜けたときは出血することがありますが、10分くらいで血が止まります。もし出血が続く場合は動物病院で確認してもらいましょう。
成猫なのに歯が抜けたときはどうすべき?
成猫になってから歯が抜けることがあります。その場合は病気が原因のことが多いです。
猫は歯磨きをすることが少ないため、歯周病になることが非常に多いのです。それをケアせずに放置すると悪化し、歯槽膿漏になると歯が抜けてしまいます。高齢になってくると腫瘍ができることが多くなり、歯肉に腫瘍ができるケースもあります。歯肉の腫瘍は扁平上皮癌や線維肉腫などがあり、扁平上皮癌は歯周病と症状が似ていて発見が遅れる場合があるため注意が必要です。
また、急に食欲がなくなった時や口臭が強くなった時、歯茎が腫れていたり血が出ていたりすると、歯が抜けてしまう病気にかかっている可能性があります。命に関わる場合もあるため、歳のせいと放置せずに異常を発見したらすぐに病院へ行き治療をすることが大切です。
猫の歯のケアってどうすればいい?
歯周病などを防ぐためにも、普段から歯磨きなどの歯のケアをすることはとても大切です。歯石がついていると、細菌が繁殖しやすく歯周病にかかりやすくなってしまいます。そのため、定期的に動物病院で歯の検診をしてもらい、歯石が付いている場合は歯石取りをしてもらいましょう。
缶詰など柔らかいものを食べている猫の場合は、特に歯石がつきやすくなっているため歯石が溜まっていないか定期的にチェックをすることが必要になります。歯磨きをしたりガーゼなどで歯を拭うことで歯周病などの予防になりますが、口の中を触らせることに慣れていない猫は嫌がったり噛んでしまうことが多いです。その場合は、硬い物を食べさせたり噛むおもちゃで遊ばせたりすることで歯磨きの代わりになります。