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猫は「あれ？どうしてこんなところにいるの？」と思うような、狭いところにスッポリ入るのが大好きという習性があります。ゴミ箱や紙袋、鍋の中にまで入ってくつろぐ猫の姿がかわいいとネットやTVでもかなり話題になっています。では、猫にはなぜそのような不思議な習性があるのでしょうか。

狭いところが好きな理由

猫は飼い猫となった現在でも、敵から身を守るという本能がまだ強く残っている動物です。そのために、体の四方が囲まれたかなり狭いところにいるのが安心できるのです。猫は狩りをする場合、物陰からスキを狙って獲物に飛び掛るという習性があります。猫は持久力が少なく、瞬発力がある動物だからです。どこまでも獲物を追いかけることができない猫にとって、いきなり獲物に飛び掛って一撃で捕らえるためにもいつも身を隠していたいという本能がまだ残っています。
また、猫は寒さが苦手なので、体からの放熱を防ぐためにも狭いところに入って暖を取るという習性があります。反対に暑い場所では日中の強い日差しから避けるために、物陰の涼しいところに身を隠そうとします。

はみ出したり、収まりきっていなくても気にしない

飼い猫となった猫たちは、外敵から身を守る必要もなくなり、狩りをする必要がなくなってからもまだ少し「身を隠したい」という本能が残っています。ですから、完璧に体がすっぽりと四方を囲まれた場所でなくても、とりあえず体を入れてみたいという欲求がでてくるようです。現代の猫たちは、完全に体を隠すスペースがなくても、とりあえず一部分だけでも体が覆われていれば、かなり満足するようです。
また、猫の大好きな鳥のヒナやネズミなどの小動物は、狭く小さな巣穴に隠れているため、このような場所に頭を突っ込んでみたいという本能が出てしまうのでしょう。ティッシュ箱の空き箱や小さな紙袋などに頭だけを突っ込んでいる姿を見ると、何をやっているのかと思わず微笑んでしまいますが、猫にとって狩りの真似事をしているつもりなのかもしれませんね。

お家に安心できる場所を

このような習性がまだ色濃く残っている猫のためにも、家に安心できる居場所を作ってあげましょう。
猫の体がすっぽりと隠せるようなスペースを用意してあげるといいですね。素材はなんでも構いません。手軽な空き箱やダンボール箱に、猫が出入りできるくらいの小さな穴を開けたものでもいいでしょう。また、普段嫌がってなかなかキャリーケースに入りたがらない猫の場合、猫のこのような習性を利用して普段からキャリーケースを出しっぱなしにしておくと、自分から喜んで入ってくれるようになります。
他にも猫は単独行動の生き物であり高いところが大好きなので、家の中の高い場所にパーソナルスペースが確保できる場所を作ってあげるといいでしょう。