犬の噛み癖をつけないためにできること
2018年02月03日
小型犬の甘噛みでさえ相当な痛みを伴うこともあるくらい、犬の噛み癖はとても危険なものです。近隣トラブルを避け安全に犬を飼えるように、飼い主としては噛み癖の原因を把握して、しつけの方法を学んでおいたほうがいいでしょう。
なぜ噛もうとするのか?
成犬が噛む原因としては、主に次の3つのことが考えられます。
まず、怪しいと感じる侵入者を威嚇する場合です。自らの縄張りに入ってきた宅配業者や友人・知人に噛む場合は、縄張りから出そうとする攻撃性が認められるでしょう。次に、「遊んでほしい」という要求を伝える甘噛みがあります。犬としては飼い主と遊ぼうとしているだけなので、特に攻撃性は認められません。最後に、たとえば犬同士が喧嘩しているときに仲裁しようとして、逆に手を噛まれてしまうことがあります。これは興奮状態にあるために、人を噛んではいけないとのしつけを忘れてしまっていると考えられます。同様に、強い恐怖を感じている場合に、攻撃される前に攻撃しようと噛みつく犬もいます。
大事なのはしつけ!「誉める」と「叱る」を使い分けて
飼い犬がまだ子どもだった頃、甘噛みしてくる犬を「可愛いね」と褒めてしまった経験のある飼い主がいるかもしれません。この場合、犬は甘噛みをすると「可愛いね」と褒めてもらえると学習し、成犬になっても同じように噛みつこうとすることがあります。犬は非常に賢い動物なので、飼い主の言葉などから「駄目」と「良い」を学習していきます。子どもの頃から、甘噛みであってもきちんと「駄目」としつけなければなりません。
噛まれたときに、その場で強く「駄目」「ノー」などと簡潔に伝えることがポイントです。後々噛まれた物などを犬の前で見せて「駄目!」と叱っても、あまり効果は期待できません。加えて、家族など複数人で飼っている場合には、なるべくしつけの言葉を統一しておくといいでしょう。
具体的な方法とは
成犬に対しても、「駄目」と「良い」を教えることはできます。たとえば、玩具などを犬の前に置いて「これは噛んではダメ」と告げ、「待て」の姿勢を維持させます。そして、もし犬が噛まずにじっとしていられたらきちんと褒めてあげ、おやつなどを与えます。逆に、噛んではいけないと教えていたのに噛んでしまったら罰を与えます(罰といっても殴ってはいけません)。例としては、噛みつき防止剤を用いたり、近くで少し大きめの物音立てたりします。噛むのを止め、「待て」の姿勢に戻ったら頭をなでて褒めてあげるといいでしょう。
そのほか、撫でようとしたときに噛む場合には、あらかじめ犬にヘッドカラーをしておき、犬が噛もうとした瞬間にヘッドカラーを引きます。犬にとって「口を押さえつけられる」という苦痛があるため、噛み癖が治まっていきます。
大きなトラブルが起こる前に、飼い主の責任として犬の噛み癖を直していきましょう。