犬の成長期はいつまで?正しいフードの与え方は?
2020年09月05日
犬の成長速度は種類や個体によってさまざまですが、一般的な傾向というものは存在します。そして、犬が元気に育つためには成長段階に合わせたフードの与え方が重要になってきます。そこで、犬はどういった段階を経て成長するのか、また、それぞれの段階に合わせてどのようなフードを与えればよいかという問題について解説をしていきます。
犬の成長はいつまで続く?
犬の成長期がいつまで続くかは、そのサイズによっても変わってきます。たとえば、体重10kg未満の小型犬の場合は大体8カ月~10カ月ほどで大人の犬になります。それに対して体重25kgを超える大型犬は、成犬になるのに15カ月~18カ月ほどかかります。その間に位置する中型犬なら10カ月~12カ月といったところです。ただし、体重45kgを超える超大型犬になると、誕生から2年前後も成長し続けるケースがあります。このように、犬というのはサイズが大きいほど成長するのに長い期間を要する傾向があるのです。
また、どの犬でも本格的な成長期に入る前に、体の基礎を形成する授乳期及び離乳期と呼ばれる期間があります。離乳期が訪れるのは生後4週間~8週間後ぐらいで、ペットショップで購入した子犬は、すでにこの期間を過ぎている場合がほとんどです。
成長期のフード選び
成長期には体が急速に発達するため、良質なタンパク質の食事が不可欠になります。ただし、幼い犬は消化器官が未発達なので、普通のドライフードは体に大きな負担をかけてしまいます。そのため、生後4週間~5週間程度の離乳期にはウェッドフードや水で湿らせたドライフードを少量与え、少しずつ慣れさせていくことが大切です。時間の経過とともにフードの量を増やしていき、生後7週間~8週間ぐらいから離乳を開始します。離乳当日には絶食をさせ、その後「適量の1/4→2/4→3/4→1」といった具合に、徐々に食事の量を増やしていくのがスムーズに離乳を行うコツです。それから、生後2カ月までは成長の著しい時期なので栄養バランスについてはくれぐれも気をつけるようにしましょう。食事はやはり消化性の高いタンパク質が中心となり、骨の発達などに必要なカルシウム・リン・マグネシウムなども十分に与える必要があります。
次に、生後2カ月を過ぎると成長の速度は緩やかになるため、カロリーは控えめにしていきます。特に、生後4カ月を過ぎると脂肪組織が発達し始めるため、その時期にフードの与え過ぎは肥満の元です。同時に、永久歯が生えてくる時期でもあるので歯石の沈着を軽減する働きのあるポリリン酸ナトリウムを含む食事が望ましくなります。ほかにも、成長期には免疫力を高める働きのあるβ-カロテンやビタミンCなども積極的に与えるようにしましょう。
以上の点を踏まえながら、成分表を確認しつつ、成長段階に合わせたフードを与えることが重要です。
成犬になる前にするべきこと
大型犬以外はおよそ1歳になるころには成長が止まるため、それまでに大人の犬と同じ食事に切り替えます。ただし、いきなり成犬用の食事にするのではなく、徐々に馴らしておくことが大切です。なかでも重要なポイントとなるのが食事の回数です。まず、生後2カ月~3カ月ごろは食事を1日4回~5回与えます。しかも、高カロリーの食事を少量ずつです。次に、4カ月~6カ月の期間にはそれを1日3回~4回に減らし、7カ月~8カ月では2回~3回程度にします。そして、最終的には成犬と同じ1日2回の食事にしていくのです。
同時に、食事内容も高カロリーで消化のよいウェットフードから比較的低カロリーのドライフード中心のものに切り替えていくことが大切です。成長が止まったあとも高カロリーの食事を与えていると、あっという間に太ってしまうので十分に気をつけましょう。