犬の体重の増え方と肥満の見分け方
2020年09月19日
愛犬がかわいくて、つい食べ物をたくさん与えてしまうという飼い主の方はきっと多いはず。しかし、肥満になってしまうと人間と同様に病気になりやすくなってしまいます。
ここでは、犬の体重の増え方と肥満の見分け方について解説していきます。
子犬の時期の体重変化
犬にも人間と同様に成長期というものがあり、その期間にあたるのが子犬から成犬になる約1年間です。
まず、子犬は生後約1週間で生まれたときの体重の2倍にまで成長します。そして、生後4カ月になると成犬時の体重の約60%前後まで増加していきます。この時期は骨や筋肉の成長が活発に行われる時期なので、必要以上に食べ物を与えすぎない限り肥満になることは少ないでしょう。
ただし、生後約4カ月を過ぎたあたりからは脂肪組織の成長も活発になり始めます。そのため、この時期から食事管理を意識しないと、成犬時にはかなりの肥満体になってしまうことも考えられます。さらに、成犬になると基礎代謝の低下も見られるようになりますから、1歳を過ぎたあとは体型や体重の増え方のチェックは欠かせません。
うちの子は適正体重?肥満の見分け方
犬には適正体重というものがあります。たとえば、ゴールデンレトリバーの成犬時の体重は27キロ~34キロが適正とされています。つまり、これ以上の体重になれば肥満ということになるのです。しかし、犬種によってはこの適正体重が大きく変動しますし、最低体重と最高体重の差も違います。飼い主の方は、飼っている犬種の適正体重を把握することが必要になると言えるでしょう。
肥満の見分け方は体重だけではありません。見た目や触った感触でも判断することが可能です。まず、標準の犬は腹部に極端なくびれがなく、毛の艶も良いです。また、背骨や肋骨を触ると位置が確認できます。太ももは筋肉が発達しているため、弾力があることがわかります。一方、肥満気味になると、腹部にくびれがあるものの非常にわかりにくいです。横から見てみると、腹部の肉が垂れているのが確認できます。皮下脂肪が多いと見ただけでもわかりやすく、背骨や肋骨は触れてもわかりにくくなります。
最終的に肥満になると樽のような腹部になり、背骨や肋骨に触れても確認できません。さらに、腹部だけでなく首のまわりにもぜい肉がつきます。
肥満になる原因と対処法
犬の肥満になる原因のひとつは食べ過ぎです。1日の食事以外にもおやつなどを与えると、それだけカロリーを摂取することになりますから太りやすくなります。そのため、食事やおやつの量をコントロールすることが非常に重要です。人間同様、肥満は病気の発症にも影響しますので十分注意しましょう。
次に、運動不足です。犬の散歩を定期的に行うことは、健康と体重を保つためには必要不可欠です。しかし、犬によって適正な運動量が違います。小型犬は部屋の中で動くだけでも十分な運動量になる場合もありますが、それ以上のサイズになると部屋の中にいるだけでは運動不足になり、太りやすくなります。犬と一緒に散歩をする時間をつくり、運動不足にならないようにしてあげましょう。